ドナルド・ジャッド:コーテン /
DONALD JUDD COR-TEN /
David Zwirner Books 2016 /
273x205mm 72p / hardcover /
は「本まるさんさくしかく」
で販売中です。
本書は2015年に
ニューヨークのデビッド・ツヴィルナーで
開催された展覧会の際に制作されました。
戦後のアメリカで
最も重要な芸術家の一人である
ドナルド・ジャッドの作品は、
ミニマリスト・アートを
定義するものとなっています。
ジャッドは
古臭いともいわれていた
コーテン鋼の品質を
大いに気に入っていたようです。
コーテン鋼は、
予め鉄の表面に銅やニッケルなどで
緻密な保護性錆を作り出して
本体の鉄が錆びるのを
防ぐ性質があります。
調べてみたら、
日本でも
海の近くの建物でも
外壁に使用され、
徐々に認知度を
上げていると知りました。
彼は
批判にもへこたれず
コーテン鋼が
表面と色と形の関係を
探求するのに適した材料と
訴え続けたそうです。
そういえば、
自宅の
錆びた
赤のホーローボールは
カミさんの
お気に入りでした。
いまや
コーテン鋼への評価は
定着しているようです。
もちろん、
いい朽ち方を愛でる価値観が
浸透してきたという背景が
あるとはいえ、
彼にとっては
当然のことだったのでしょうね。