zannzouRaoul Dufy / Raymond Cogniat /
Crown Publishers / 1962 /
217x283mm / 92p / Hardcover /
は「本まるさんさくしかく」
で販売中です。
「残像」
以前、
彼のテキスタイルデザイン展を見学しましたが、
それは素晴らしいものでした。
大半がプリントだったと記憶しています。
この頃の画家は
服地デザインを結構、やっていたようです。
彼の個性的で目立つ色使いの服地も
美しいがゆえに、
量産されてもキチンと売れていたのか
昔のこととはいえ、心配してしまいました。
デュフィの陽気な透明感のある色彩と、
リズム感のある線描の油絵と水彩絵は
画面から音楽が聞こえるような感覚をもたらし、
画題は多くの場合、
音楽や海、馬や薔薇をモチーフとして
ヨットのシーンやフランスのリビエラのきらめく眺め、
シックな関係者と音楽のイベントを描いています。
またデュフィは
本の挿絵、舞台美術、
多くの織物のテキスタイルデザイン、
莫大な数のタペストリー、陶器の装飾、
『VOGUE』表紙などを手がけ
多くのファッショナブルで
カラフルな作品を残しています。
彼の絵を見て、心地良いのです。
輪郭線からはみ出していく彼の色には
伝染する揺らぎや重なりを感じます。
そう、視線が去った後、
残像が居るからかも。