東北の伝承切り紙 / (コロナ・ブックス) /
千葉 惣次 (著), 大屋 孝雄 / 平凡社 /
2012年発売 / 218 x 166mm / 127ページ /
は「本まるさんかく」
で販売中です。
「切り紙」
切り紙は神を宿し、
神を招く。
その場所があって、
信ずるものがあって、
その様式があって、
守るひとがいて。
なんと
美しいのでしょう。
きれいなのでしょう。
だから、
当たり前な生活こそ嬉しい。
人間は
この世のすべてと
うまく付き合って
いくしかありませんよね。
そんな
気構えこそ
頼もしい。
赤坂憲雄氏は序文で、
東日本大震災を念頭に次のように述べています。
現実はかぎりなく厳しい。
しかし、宗教や伝統文化の復興なしには、
東北の復興や再生もまたありえないことだけは、
はっきりしている。
次々に、民俗芸能が復活を遂げていったように、
その土地に生きる人々が心の底から求めるものは、
たやすく途絶えることはないのだ
と信じたい。
そのために、
寄り添うことを願う人びとにも
できることは、きっとある。
地の記憶をひとつひとつ掘り起こし、
それを記録しておくこと。
この小さな本に収められた
美しい切り紙たちが、
東北の再生のための礎の
ひとつとなることを願いながら。
2011年3月、
大震災で被害を受けた神社の
貴重な伝承文化を記録。
故郷に生きる人びとが継いだもの。
東北の27社寺の正月飾りを
取材したものです。