本まるさんかくしかく Blog

古書販売の「本まるさんかくしかく」のオーナーブログです。 見た目の良さにこだわって、少し不思議だけど素敵なビジュアルの古書を趣味で集め、 気づけば、数千冊に。今では販売するまでになりました。ここで個人的な感想とともに 古書をご紹介していきます。

千葉 惣次  大屋 孝雄 東北の伝承切り紙

東北の伝承切り紙 / (コロナ・ブックス) /
千葉 惣次 (著), 大屋 孝雄 / 平凡社 /
2012年発売 / 218 x 166mm / 127ページ /
は「本まるさんかく」
で販売中です。

 

 

「切り紙」

 

 

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切り紙は神を宿し、
神を招く。


その場所があって、
信ずるものがあって、
その様式があって、
守るひとがいて。


なんと
美しいのでしょう。
きれいなのでしょう。

 

 

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だから、
当たり前な生活こそ嬉しい。

人間は
この世のすべてと
うまく付き合って
いくしかありませんよね。

そんな
気構えこそ
頼もしい。

 

 

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赤坂憲雄氏は序文で、
東日本大震災を念頭に次のように述べています。


現実はかぎりなく厳しい。
しかし、宗教や伝統文化の復興なしには、
東北の復興や再生もまたありえないことだけは、
はっきりしている。


次々に、民俗芸能が復活を遂げていったように、
その土地に生きる人々が心の底から求めるものは、
たやすく途絶えることはないのだ
と信じたい。


そのために、
寄り添うことを願う人びとにも
できることは、きっとある。
地の記憶をひとつひとつ掘り起こし、
それを記録しておくこと。


この小さな本に収められた
美しい切り紙たちが、
東北の再生のための礎の
ひとつとなることを願いながら。

 

 

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2011年3月、
大震災で被害を受けた神社の
貴重な伝承文化を記録。
故郷に生きる人びとが継いだもの。
東北の27社寺の正月飾りを
取材したものです。